「HID業界唯一の5年保証で商品力・ブランド力を強化」…Monobee会長に聞く

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「HID業界唯一の5年保証で商品力・ブランド力を強化」…Monobee会長に聞く
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新型車への装着はもとより、アフターパーツ市場で純正交換用として人気を集めているHIDヘッドランプ。純白あるいは青白い光で前方をより明るく照らし、省電力で長寿命など、その魅力は皆さんもご存知だろう。さまざまなメーカーが参入しており、価格帯も幅広い。

優れたものもあれば、品質が劣る「ワケあり品」もある。そんな玉石混淆の市場に、「Monobee(モノビー)」はハイコストパフォーマンスと5年間の長期保証を武器に08年の夏に参入し、ユーザーから着実な支持を獲得した。そして09年夏、定評の長期保証はそのままに、さらなる高品質と188というワイドバリエーションを引っ提げ、新商品を投入する。この業界ではいわば後発組であるモノビーは、どのような成長戦略を描いているのか。企画・開発から業務全般を主導した重山澤代表取締役会長に話を聞いた。

◆「目指したのは“クレームゼロ”」

----:HID市場に参入したきっかけをお聞かせ下さい。

重山:弊社のHID事業は1年前まで卸し、販売のほうに力を入れていました。HIDの市場には、いろんなメーカーが参入していますが、高価格品と低価格品の両極に分化しています。一方でユーザーの声に耳を傾けると、その中間に位置するようなHIDが欲しいという声が多くありました。品質が高くて、手頃な価格であれば需要はもっと伸びる、そう確信し、企画・開発を含めた本格展開を始めました。

----:モノビーとしては初のフルモデルチェンジということですが、今回のセールスポイントはどこにありますか。

重山:品質の高さです。目指したのは「クレームゼロ」。エレクトロニクスでそれは無理というのは分かっていますが、それぐらいの気構えがないと、やはりいいものは作れません。開発にあたっては、競合各社の研究および、お客様から寄せられたクレームを改善することから始めました。

----:各社の製品を研究していく上で気づいた点はありましたか。

重山:低価格品は、やはり品質面で不安な部分が目立ちましたね。シリコンで入念に防水処理すべきところが、おざなりにされているのはその典型例です。大手メーカーは、だいたい6〜7万円しますが、性能や品質からすれば、その価格は決して高くはないと思いました。われわれモノビーも、ブランドを立ち上げた当初は、大手のHIDを参考に開発しました。

でも、同じ作りと同じ価格では、後発であるわれわれはいつまでたっても大手に追いつけない。私たちとしては、大手メーカー並みあるいはそれ以上の品質を実現しながら、価格を抑えた商品を送り込めば、このマーケットで成長できるのではないかと思ったのです。

----:それでは、お客様からのクレームについてはいかがですか?

重山:過去のクレームを見直すと、「防水性」「安定性」「接触不良」がほとんどでした。これを改善することで、クレームゼロに近づくと思いました。

----:新製品の開発にあたり、具体的にはどのような対策、改良を行いましたか。

重山:まずは、防水性の強化です。バラスト(安定器)には、特殊なシリコンを使うことで優れた防水性を実現しています。また、差し込みカプラーの形状を変更することで、接触不良を飛躍的に改善しました。この形状変更は、防水性の強化にも貢献しています。さらに、安定性・耐久性を向上させるために、バラストの設計を一から見直してバラストの仕事効率の向上を図りました。調達先の一部は企業秘密でもあるので公表はできませんが(笑)、頭脳となるICチップには誰もが知っている一流メーカーのものを使っています。コンデンサーは日本化学工業製、トランジスターはir社製。そのほかのパーツも世界から優れたものを厳選しました。これで仕事効率を80.2%から88.7%にまで引き上げることができました。

----:88.7%という仕事効率は、他社製品と比べて、どれくらい優れているのですか。

重山:某大手メーカーが84.8%ですから相当優秀な数値だと思ってください。業界トップクラスです。ただ、それを実現させるために一番問題だったのはバラストから発生する熱です。仕事効率が上がればバラストへの負荷は高まるのですが、その際に発生する熱が予想以上だったのです。

◆表面塗装で熱対策

----:近年のカーエレクトロニクス製品は小型化・高性能化が進む一方で、熱環境はシビアになってきています。熱対策はますます重要な技術になっていますね。

重山:熱対策については、あらゆることを試みました。その解決策となったのが、バラスト表面の塗装です。一般的にバラスト表面に塗装を施すのは逆効果とされ、素材を剥き出しにするのですが、モノビーは逆転の発想で解決しました。この黒色の特殊な塗装は、放熱性に優れていて、さらに本体にスリットを入れることで表面積を広くし、放熱効果をより高めています。

----:バラストの塗装はデザイン性と機能性を考慮した結果だったのですね。ところで、モノビーのHIDは5年という長期保証を実現していることで話題になっています。業界では異例とも言うべき長期保証をつけようと思い立った理由をお聞かせください。

重山:お客様に安心して購入していただきたい、というのが第一でした。保証が長いということは、品質に対する自信の現れです。品質でどこにも負けない自信はありますから、業界でトップの保証期間をお客様に提供しよう、ということになりました。

----:5年間保証を実現するには、解決すべき課題が数多くあったと思いますが。

重山:一番力を入れたのは、工程管理と品質管理の強化です。中国にある当社の契約工場は従業員数150人規模で、品質管理の国際規格「ISO9001」を取得しています。また、商品の耐久テストができるなど、検証設備も整っています。卸し時代に部品や資材などの調達ルートを数多く開拓してきましたから、それも役立ちました。

----:品質に対するこだわりはカタログにも念入りに記載されていますね。耐久テストはどのようなことををするのでしょう。

重山:たとえば防水テストは、ただ水中に浸すだけではありません。100度の熱湯のなかに48時間、です。バラストの衝撃耐久テストは10メートルの高さから落とします。出荷前の検品も入念に行っています。更に、国内の自社工場でも最終的な作動チェックや品質テストを行います。こうした数々のチェックをクリアした商品だけが、お客様の手元へ晴れて出荷となります。こうした品質管理を徹底することで、大手メーカーでも1〜3年だったバラストの保証期間を、当社製品では5年としています。

◆取り付け現場の声も反映した

----:現状はモノビーの公式サイトでのネット販売がメインですが、今後の販路、流通戦略についてはどのようにお考えですか。

重山:カー用品の販売、取り付けといえばまず量販店が思いつきますが、モノビーはプロショップを販路の中心として展開していく考えです。というのも、今回のフルモデルチェンジでは取り付け現場の声もしっかり反映させました。ステーなどの取付け用付属品も改良して、“装着のしやすさ”にもこだわっています。

----:作業効率が上がれば、ショップは短時間で取り付けできますから、ショップ/お客様双方にとってメリットになりますね。

重山:しかもモノビーの商品は5年保証なので、ショップから安心してお客様にお勧めしていただけるでしょう。いわゆる「舞台裏」からの評判が広まることも期待しています。

■Monobee オフィシャルサイト

《近藤ひでつぐ@DAYS》

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