[ホンダデザイン総括]思想の骨格に服を着せ、そして効率を

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ホンダは1980年代から90年代にかけて『Concept Oriented』という方針でデザインを進めてきた。「その時はあまりスタイリング技術そのものについては、力を注いで来ませんでした」と話すのは本田技術研究所常務取締役四輪R&Dセンターデザイン開発室室長海老澤伸樹氏。

つまり、「『MM(Man Maximum Mech. Minimum)』をコアにコンセプトがあるとした時、我々はコンセプト(新概念)を作るということに力を注いだのです。骨格を作るという形でデザインを完結させて、スタイリングはその骨格を表現するようにする、それが我々の狙いだったのです」という。

「2000年くらいになると、色々なコンセプトのクルマが増えてきましたので、これまで通り、コンセプトを際立たせるだけでは差異が少なくなってきました。それと時代も豊かになってきて、いつまでも骨格だけで勝負できない、少し良い服を着ようというイメージです」。

「きちっと鍛えた(骨格の)うえで少しスタイリングの部分を膨らませて『Emotional』性を留意したのが、2000年くらいからのデザインの方向性です。それをもとにしたのが『フィット』や『フリード』、『シビック』等です」

そして現在、「時代が大きく変わってきました。環境に対する意識、グローバルな地球に対する意識が非常に変わってきて、我々も単に『Emotional』というだけではクルマ作りはまずいんじゃないかという事を考えています」。

「当然のことながら普遍的なクルマの魅力というものを置いて、MMで出来る爽快空間などのコアで勝負する。そしてコアを置きながら、『Emotional』よりは『Efficient』、つまり、少しでも効率や新しさを訴求することを考えています」

「『Emotional』から『Efficient』というのは社内ではかなり言っていて、その方向に少しずつシフトしていっているのが現在です」。そのシフトによって具現化したのが『クラリティ』であり、『インサイト』なのである。

《内田俊一》

内田俊一

内田俊一(うちだしゅんいち) 日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員 1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を活かしデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。保有車は車検切れのルノー25バカラとルノー10。

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