診断機能とカーラジオのシステム保護機能を備えたリニア電圧レギュレータ インフォニオンが発表

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インフィニオンテクノロジーズは、車載インフォテイメントシステム向けの最新製品として世界で初めて診断機能とカーラジオのシステム保護機能を備えた、シングルチップ型のリニア電圧レギュレータを発表した。

車載インフォテイメントシステムのアクティブアンテナ向けに設計された低ドロップアウト型(LDO)電圧レギュレータ『TLF4277』は、出力電圧を調整することでFM/AM、DAB(デジタル音声放送)、XM方式やSIRIUS方式の衛星ラジオなど、標準的なアクティブアンテナのほとんどに対応する。電流モニター機能や可変電流制限機能を活用することで、アクティブアンテナを構成する部品点数を約50%削減することができる。

現在世界で生産されている自動車の95%以上は、ラジオ受信用にアクティブ方式のアンテナを採用している。アクティブアンテナはサイズが小さく、フロントガラスやフロントバンパー、ルーフ上のスタブアンテナなどに簡単に取り付けることができる。自動車1台に通常2個のアクティブアンテナが装着されるため、アクティブアンテナ用電圧レギュレータも1台につき2個必要になる。

同社は、診断およびシステム保護のための電流モニター機能と可変電流制限機能をワンチップにモノリシック集積した電圧レギュレータの開発に、世界で初めて成功した。こうした機能を集積化することで開発したTLF4277のモニター機能は不具合を瞬時に検出することができ、インフォテイメントシステムへの不具合分析機能の実装も容易に行える。AEC-Q100規格に準拠し、グラウンドやバッテリー電圧への出力短絡、過熱、過電流などの異常に対する保護機能も備えている。

インフィニオンのシングルチップ電圧レギュレータTL4277は、現在量産出荷中。1000個当たりの価格は0.82ユーロ。

《レスポンス編集部》

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