三菱重工、タイのターボチャージャー生産工場が竣工

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三菱重工、タイのターボチャージャー生産工場が竣工
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三菱重工業は17日、タイの首都バンコク近郊に建設を進めてきたターボチャージャーの生産工場が竣工し、本格生産を開始すると発表した。

新工場では、製品のコア部分であるカートリッジを中心に手掛けて、グローバルな主要部品生産・供給機能の一翼を担う。これにより、日・欧の生産拠点にアジアの工場を加え、世界3極を軸とする最適生産・調達体制が整うとしている。現地では7月17日、これを記念して式典を開催した。
 
新設したタイ工場は、同社が昨年1月に設立した全額出資の現地法人ミツビシ・ターボチャージャー・アジアの生産工場で、バンコク南東約80kmに位置するアマタナコン工業団地内に設けた。年間300万台のカートリッジ生産能力を持ち、これまで汎用機・特車事業本部相模原工場(神奈川県)が担ってきたグローバルなカートリッジ供給拠点の役割を同工場とともに分担する。
 
また、年間50万台の最終組立能力や販売機能とともに材料の調達も担い、現地での営業・技術・品質保証サービスにも対応する。
 
新工場の敷地面積は約14万7000平方mで、建屋面積は約6万平方m。2008年4月に着工し、2009年1月から生産設備を導入、3月から試運転を開始していた。従業員は130人体制でスタートし、生産が軌道に乗った段階で700人規模まで拡大する計画。
 
世界的な需要拡大が続いてきたターボチャージャー市場は、昨年来の経済・金融危機の影響を受け現在低迷しているが、中長期的には、2010年以降本格化する排ガス規制や燃費規制強化の流れを背景に、需要の伸びが見込まれている。同社は、今回のタイ工場新設により、グローバルな顧客即応体制を確立、為替リスクの回避とフレキシブルな生産融通を実現しつつ、2011年までのターボチャージャー生産690万台体制の構築と世界シェア25%の達成を目指す。

《レスポンス編集部》

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