福岡県篠栗町内で、ドアを未施錠のまま駐車されていたクルマを盗み出そうとしたとして、福岡県警は19日、同町内に在住する68歳の男を窃盗未遂の現行犯で逮捕した。現代のクルマでは不可能な「押しがけ」でエンジンの始動を試みていたという。
福岡県警・粕屋署によると、逮捕された男は19日の午後10時ごろ、篠栗町篠栗付近の空き地に侵入。未施錠状態で駐車されていた軽乗用車を盗み出そうとした疑いがもたれている。
クルマの所有者は空き地に隣接した場所にある住宅に住んでいたが、クルマのルームランプが点灯していることに気づき、これを不審に思って外に出て様子を見に行った。発見時、男はクルマの運転席側ドアを開け、前方に向かって懸命に押していた。男はその場で取り押さえられ、通報を受けて駆けつけた同署員に引き渡された。
調べに対して男は「足代わりにするため盗もうと思った」、「ドアが開いていたので、押しがけでエンジンを始動させるつもりだった」などと供述している。しかし、このクルマは押しがけが機構的にできないタイプのもので、キーも付いていないためにエンジン始動は不可能だった。