ヒヨコ1000羽、瀬戸大橋を逃げる---トラックの多重衝突

自動車 社会 社会

19日未明、香川県坂出市内の瀬戸中央自動車道の下り線で、普通トラック同士が追突する事故が起きた。立ち往生していた車両に対し、約10分後に大型トラックが追突しており、結果的に車両3台による多重衝突に発展。1人が重傷を負っている。

香川県警・高速隊によると、最初の事故が起きたのは19日の午前3時40分ごろ。坂出市与島町付近の瀬戸中央自動車道下り線・北備讃瀬戸大橋を走行中の普通トラックに対し、後続の普通トラックが追突した。

双方の車両は中破。その場に立ち往生したが、約10分後の午前3時50分ごろに後ろからきた大型トラックが追突。中央に挟まれる状態となったトラック(最初の事故では追突側、2件目の事故では被追突側)は横転大破した。

大破したトラックはガードレール側に倒れこみ、最初の事故が起きた後に現場を通り掛り、路肩にクルマを止めて見物をしていた27歳の男性が倒れてきた車両とガードレールの間に挟まれ、両足骨折の重傷を負った。トラックを運転していた3人の運転者にケガはなかった。

警察によると、大破したトラックは積荷としてヒヨコ約5000羽を輸送中だったが、このうち1000羽相当が収容されたケージが破損。ヒヨコが路上に逃げ出した。高速隊員や道路会社の職員約20人がヒヨコの回収を行い、2時間で約800羽を保護した。残る200羽は衝突の衝撃で死んだり、路外に逸脱し、海に転落した可能性が高いという。

現場は片側2車線。警察では追突側の前方不注視が事故の主因とみている。ヒヨコ回収の影響もあり、瀬戸中央道下り線は約2時間40分に渡って通行止めとなった。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース