泥酔運転での家族3人死亡事故、懲役10年の実刑に

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昨年11月、埼玉県川口市内で飲酒運転を原因とする出会い頭衝突を起こし、相手側の親子3人を死亡させたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われた34歳の女に対する判決公判が19日、さいたま地裁で開かれた。裁判所は懲役10年の実刑を命じている。

問題の事故が起きたのは2008年11月3日夕方に発生した。川口市戸塚東3丁目付近の市道で交差点を進行していた乗用車とワゴン車が出会い頭に衝突。乗用車は大破し、運転していた46歳の男性と、助手席に同乗していた46歳の女性が収容先の病院で死亡。後部座席にシートベルト未着用で同乗し、車外に放出された16歳の女子高校生が即死している。

ワゴン車を運転していた34歳の女は泥酔状態。越谷市内で酒を飲み、帰宅する途中で他車との接触事故を起こして逃走。被接触側のクルマから追走されていたが、出会い頭事故はこの際に発生した。警察は危険運転致死で送検したが、検察は自動車運転過失致死で起訴していた。

19日に開かれた判決公判で、さいたま地裁の佐藤基裁判官は「被告は飲酒運転や浮気の発覚を恐れ、最初の事故を起こした直後に逃走を開始。その過程で本件事故を起こした」と認定した。

その上で裁判官は「被告の飲酒運転は常習的なもので、その罪は重く酌量の余地はない」と指摘。追起訴された窃盗罪との併用罪を適用し、懲役10年の実刑判決を言い渡している。

《石田真一》

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