15日深夜、奈良県奈良市内の市道で、違反車両を追跡していた警察の捜査車両と、対向してきた原付バイクが正面衝突する事故が起きた。バイクは転倒し、運転していた22歳の男性が頭部強打の重傷を負っている。
奈良県警・奈良西署によると、事故が起きたのは15日の午後10時55分ごろ。奈良市中町付近の県道をパトロールしていた同署の捜査車両(ワゴン車)が、交差点で信号無視を行った原付バイクを発見。停止を命じたが、バイクはこれを無視して逃走した。
捜査車両はただちに追跡を開始したが、バイクは路地に逃げ込んでしまい、まもなく見失った。このため捜査車両はバイクの逃走方向に向けて進行していたところ、対向してきた原付バイクと正面衝突。バイクは転倒し、運転していた22歳の男性が頭部強打の重傷を負った。
現場は車線区別のない幅員約4mの狭い道で、緩やかなカーブ。捜査車両は周辺捜索のために低速で走行していたという。警察では捜査車両を運転していた26歳の巡査から自動車運転過失傷害容疑で事情を聞くとともに、衝突したバイクが捜索対象の違反車両だった可能性も視野に入れ、慎重に捜査を続けている。なお、負傷した男性は会話ができる状態になく、事情聴取は行えていないようだ。