21日未明、大阪府大阪市東住吉区内で、客を装ってタクシーに乗り込んだ若い男に59歳の男性運転手が襲撃される事件が起きた。男は車外で包丁を振り回すなどして暴れたが、現場付近をパトロール中の警官が確保。強盗の現行犯で逮捕している。
大阪府警・自動車警ら隊、東住吉署によると、事件が起きたのは21日の午前3時45分ごろ。大阪市住吉区長居公園付近の市道で、若い男が包丁のような刃物を振り回し、タクシー運転手とみられる男性を追いかけているのをパトロール中の自動車警ら隊員が発見した。
男性が「無賃乗車していた男から襲われている」と申告したため、隊員が男を確保。強盗の現行犯で逮捕した。後の調べで、逮捕されたのは20歳の男と判明している。
逮捕された男は事件の約30分前に大阪市中央区心斎橋付近でタクシーに乗車。当初は生野区へ向かうように指示した。ところが乗車後に目的地を2回に渡って変更。犯行現場付近で3回目の変更を告げた際、運転手はクルマを止め、運賃約4000円の支払いを求めた。男はこの直後に車外へ逃走。運転手が追跡したところ、隠し持っていた包丁を振り回したという。
調べに対して男は「カネを持っていないので、当初から運転手を脅して乗り逃げするつもりだった」と供述。事件当時に所持していたのは1円だった。