万引き男に無期懲役

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今年8月、北海道札幌市北区内で窃盗事件を起こして逃走する際、これを阻止しようとした男性店員をクルマで引きずって死亡させたとして、強盗殺人罪に問われた21歳の男に対する判決公判が5日、札幌地裁で開かれた。裁判所は無期懲役の判決を言い渡した。

問題の事件は今年8月2日未明に発生した。札幌市北区太平5条1丁目付近にある釣具店で万引きを行った男2人の逃走を阻止しようとした23歳の男性店員が、2人の乗るクルマに約200mに渡って引きずられた。

男性は全身を強打して死亡。クルマはその場から逃走したが、警察では事件翌日に21歳と22歳の男を逮捕。調べからクルマを運転していたのは21歳の男と判明し、検察はこの男を強盗殺人罪で起訴していた。

5日に開かれた判決公判で、札幌地裁の辻川靖夫裁判長は「被告は逮捕を免れたいという身勝手な目的から被害者をクルマで引きずった」と認定した。その上で裁判長は「逃走を続ければ、被害者の身体や生命に重大な危険が及ぶことを十分に認識できたはずた」と指摘。

さらに「クルマの底部に挟まれたまま引きずられた被害者が感じた肉体的、精神的苦痛は甚大である」として、被告に対して無期懲役を命じている。

《石田真一》

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