NECエレクトロニクスは、DC/DCコンバータ向けパワー半導体の品種拡充の一環として、電力損失を最大3%程度低減したパワーMOSFET(金属酸化膜半導体電界効果型トランジスタ)2品種『μPA2745』と『μPA2749』のサンプル出荷を、18日から開始した。
新製品は、ACアダプタが交流電源から生成する15ボルトまたは20ボルトの直流電圧をCPUの駆動に最適な1.5ボルトなどへ降圧するDC/DCコンバータの役割を担うパワーMOSFETで、セルピッチ構造を改善した新プロセスを採用することでスイッチング速度の高速化を図った。この結果、電源動作時の電力損失を従来製品比で最大3%程度低減できた。ユーザーは、発熱対策に必要な部品の低コスト化や消費電力を低減した省エネ製品の開発が可能になる。
また新製品には、スイッチングスピードに重点を置いた製品と低オン抵抗性能を重視した製品で、ユーザーはシステムに応じてこれに適した製品を選択することが可能。
新製品のサンプル価格は、μPA2745が1個100円、μPA2749が1個60円で、2009年3月から、2品種合計で月産100万個を生産する計画。