NECエレクトロニクスは、携帯マルチメディアプレーヤーやワンセグテレビなど、映像や音声データの処理を行うモバイルAV機器分野に適したシステムLSI「EMMA Mobile1」を11月12日からサンプル出荷を開始した。
新製品は、英国のARM社製の高性能CPUコア「ARM1176JZF-S」、映像や音声といったデジタル信号のデコード(伸張)を行う高性能DSPコア、画像表示機能など、マルチメディアデータの再生に必要な機能を一つのチップ上に集積した携帯機器向けマルチメディアプロセッサ。
MPEG4やH.264に加え、VC-1にも対応しており、D1サイズのビデオ再生が可能だ。また、同社の低消費電力化技術を駆使することで、従来製品の半分以下の消費電力でマルチメディア処理を実現する。
SDカード用インタフェースなど、各種インタフェースを内蔵しているため、外付け部品なしで各種マルチメディアコンテンツの再生が可能。これらの特長により、新製品は携帯機器に加え、各種組み込みシステムにも応用が可能だ。
新製品を採用することで多機能・高性能かつ電池寿命の長いモバイル機器や組込みシステムを短納期、容易に開発できる。
新製品のサンプル価格は1個3000円で、2009年8月から量産を開始し、2010年には月産100万個を生産する計画だ。