三菱重工、ターボ冷凍機の新工場が竣工へ

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三菱重工業は、冷熱事業本部・高砂工場で建設を進めてきたターボ冷凍機の新組立工場が1日竣工すると発表した。これにより、同社のターボ冷凍機生産能力は現状の年間300台から一挙に2倍の同600台となり、今後の需要増に対応する体制が整う。投資額は約20億円。 

新工場は、熱交換器などの大型構造物の組立工場。台車搬送ラインを活かしたタクト生産による整流化や、部品の配膳キット化、徹底した“見える化”などを導入した。既存2工場との連携を図りながら生産の効率化を図る。

新工場の建物面積は3840平方mで、2008年1月に着工し、約9か月で竣工した。

ターボ冷凍機市場は、国内の主要顧客であるエレクトロニクスや自動車産業の活発な新設・増設投資需要に加え、化学、医療、食品分野などでも伸びが見込まれる。また、原油価格の高騰やCO2排出削減意識の高まりなどを背景に、省エネ効果の優位性による既存吸収冷凍機からの置換需要も膨らんでいるほか、東南アジアなど海外でも工業用途向け高効率機の需要が増大している。

今回の設備投資は、こうした国内外の市場拡大を見越したもの。

同社はターボ冷凍機の国内トップメーカーで、世界最高水準のエネルギー消費効率を実現した高効率・省エネ機の先行投入により、ビル空調や地域冷暖房から、半導体製造、液晶、薬品、食品、化学、自動車関連産業の工業プロセス用途向けまで、数多くのターボ冷凍機を供給している。冷媒HFC-134a高効率ターボ冷凍機の受注実績はすでに国内約1500台、海外約210台に達している。

また、同社は小型インバーターターボ冷凍機などの新機種の開発や投入を進めているが、今回の新工場竣工を機に、高効率機の積極的な営業を国内外で展開していく。

《レスポンス編集部》

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