KDDIは、ロシア最大の長距離通信事業者であるロステレコム社と共同で建設した日本 - ロシア間光海底ケーブル(RJCN)の運用を9月6日から開始する。
RJCNは、日本 - ロシア間を接続する大容量640Gbpsの光海底ケーブルネットワークで、南北の2ルート構成により、一方に障害が起こっても瞬時に自動復旧するセルフ・ヒーリング機能を持つ信頼性の高いケーブルシステムだ。
KDDIは、RJCNとロステレコムが所有する大容量のロシア横断光波長多重ネットワークをシームレスに接続し、日本 - 欧州間を従来のインド洋経由や米国経由のルートと比較して最短ルートで結ぶ。これにより、伝送遅延が約30 - 50%程度改善し、金融取引のディーリングなどで求められるリアルタイム双方向通信や大容量コンテンツの高速伝送などの用途に、高品質で信頼性の高い通信サービスとして提供する。
RJCNを利用して国際専用線を9月6日から提供する。これにより、日本と欧州を大容量・低遅延で接続する専用線サービスを提供する。また、2009年1月からこのルートを利用したGPENサービスを提供し、日本を含むアジア諸国と欧州との間で、低遅延のレイヤサービスを提する。
さらに、2009年1月からKDDI Global IP-VPNの伝送路に本ルートを追加する。これにより、アジアと欧州との間で低遅延のサービスを提供するほか、ネットワークの冗長性が高まることにより、サービスの信頼性の向上が図れるとしている。