チョコを口移しで食べて死亡事故 起訴事実認める

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昨年12月、青森県野辺地町内の町道で乗用車を運転中、助手席に同乗していた女性から菓子を口移しされた際に前方不注視による死亡事故を起こしたとして、自動車運転過失致死罪に問われた48歳の男に対する初公判が12日、青森地裁で開かれた。被告の男は起訴事実を認めている。

問題の事故は2007年12月28日夕方に発生した。野辺地町米内沢付近の町道を走行していた乗用車が、道路右側の路肩を歩いていた69歳の男性の背後から突っ込んだ。男性は近くの病院に収容されたが、頭部を強打したことが原因で死亡している。

事故は47歳(当時)の男が単独運転中、脇見をしたことが原因で発生したものとされたが、後に当初は目撃者と名乗っていた女性がクルマに同乗していたことが判明。この女性が運転中の男性に対し、チョコレートを口移しで食べさせていたことから著しい前方不注視状態となり、歩行する被害者の存在に気がつかないまま突っ込んでいたことがわかった。

女性は後に重過失致死罪で逮捕。略式起訴されて罰金50万円の命令を受け、すでに納付を済ませた。男は自動車運転過失致死罪で通常の起訴となった。

12日に青森地裁で開かれた初公判で、被告の男は起訴事実を認めた。続いて行われた冒頭陳述で検察側は「運転中に前方を注視することなく、口移しで菓子を食べるなど非常識極まりなく、過失も重大だ」として、禁固1年6か月の実刑を求めた。弁護側は「被告は強く反省しており、報道されたことで社会的な制裁も受けた」と強調。執行猶予を求め、即日で結審している。

《石田真一》

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