スピードリミッター不正解除を容認、運送会社役員を逮捕

自動車 社会 社会

今年3月、愛知県内の名神高速道路で発生した多重衝突事故について、愛知県警は15日、事故の発端となったトラックを所有する群馬県内の運送会社役員の45歳の男を道路交通法違反容疑で逮捕した。リミッター解除の改造が会社ぐるみで行われていた可能性が高い。

愛知県警・高速隊によると、問題の事故は今年3月15日未明に発生した。

一宮市千秋町付近の名神高速道路下り線を走行していた35歳男性の運転する大型トラックに対し、後続の大型トラックが追突。被追突側のトラックはガードレールを突き破り、約5m下を通る市道に転落した。追突側のトラックは現場で停止したが、後続の大型観光バスが避けられずに接触。

結果として大型車ばかり3台が関係する多重衝突に発展し、転落したトラックを運転していた男性が死亡している。

警察は追突したトラックを運転していた男を自動車運転過失致死容疑で逮捕。その後の調べで、この男のトラックは最高速度を90km/hに抑えるスピードリミッターを不正改造によって故意に解除していたことが判明。リミッター解除の改造が会社ぐるみで行われていた可能性が高まり、警察は群馬県高崎市内にある運送会社の家宅捜索を実施していた。

この結果、会社として不正改造を容認していた疑いが強まり、この会社で運行管理者を務める45歳の役員の男を道交法違反容疑で逮捕した。会社は運行記録などから日常的な速度超過運行を把握していたとみられ、警察では男を厳しく追及する方針だ。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース