脱落タイヤのボルト、事故前から折れていた 東名事故

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11日、静岡県内の東名高速道路下り線を走行中のダンプトラックのタイヤが脱落、これが上り線を走行中の観光バスに衝突する事故が起きた。脱落したタイヤはハブに固定するためのボルトがすべて折れた状態。うち2本は錆が生じており、以前から折れていたとみられる。

事故を起こしたトラックは過積載の状態で、運転手は法定点検を知らなかったことから、警察ではトラックを運転していた37歳の男性や、この男性が勤務する会社の関係者から自動車運転過失致死傷や道路交通法違反(整備不良)などの容疑で事情を聞いている。

静岡県警・高速隊によると、事故が起きたのは11日の午前11時20分ごろ。牧之原市坂部付近の東名高速道下り線を走行していた大型ダンプトラックの左後輪タイヤ(ダブルタイヤ構造)のうち、前部外側のタイヤが脱落した。

タイヤは下り線を滑走した後、中央分離帯の縁石にぶつかった反動で上り線側に飛び込み、直後に上り線の第2車線(追越車線)を走行してきた大型観光バスに衝突した。タイヤは前部ガラスの右上部を突き破って車内に飛び込み、57歳の運転手を直撃している。

この事故で運転手が頭部強打で間もなく死亡。客席にいた乗客7人も割れたガラスの破片を浴び、顔などを切る軽傷を負った。バス運転手はタイヤが飛び込む直前に急ブレーキを掛けていたとみられ、バスは中央分離帯に衝突することもなく、約60mほどで停止したという。

《石田真一》

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