三菱重工業は、小型ディーゼルエンジンの生産能力を現状の14万5000台から約4割増強し、2008年度末までに年間20万台の生産体制を構築すると発表した。
中国やロシアなどの新興諸国向け需要の急拡大に対応するのが狙い。2012年に開始される排ガス4次規制をにらんで、そのためのパイロット設備も導入する方針で、2008年度半ばから順次、新たな設備を稼動する。設備投資額は12億5000万円。
生産能力を増強するのは、定格出力11 - 117キロワットの4サイクル水冷ディーゼルエンジンの生産ライン。具体的には、性能確認などを行う運転ベンチの拡充と、重要部品であるクランクケースおよびシリンダヘッドの生産設備増強が中心となる。
このうち、運転ベンチについては、既存ベンチの更新・改造、増設を行うほか、排ガス4次規制への対応を見据え、電子制御運転や高精度性能計測などの機能を盛り込んだ先進のパイロット運転ベンチも複数導入する計画だ。