昨年9月、愛知県岡崎市内の東名高速道路下り線で、大型トラックを運転中、渋滞の車列に突っ込む事故を起こし、4人を死傷させたとして自動車運転過失致死傷罪に問われた57歳の男に対する判決公判が14日、名古屋地方裁判所岡崎支部で開かれた。裁判所は被告の男に対し、禁固4年の実刑を命じている。
問題の事故は2007年9月22日午前に発生した。岡崎市池金町付近の東名高速下り線で発生していた渋滞の車列に対し、後ろから進行してきた大型トラックが追突。多重衝突に発展した。この事故で大破した乗用車の2人が焼死。別の乗用車に乗っていた2人が軽傷を負った。
警察では大型トラックを運転していた57歳の男を自動車運転過失致死傷容疑で逮捕。後の調べで、事故当時は居眠り運転だったことが発覚。検察も同罪で起訴していた。
14日に開かれた判決公判で、名古屋地方裁判所岡崎支部の増田吉則裁判官は「被告は職業運転手でありながら、基本的な注意義務を怠り、居眠り運転で事故を起こした」と指摘。「居眠り運転は前方不注視に比べ、より重大で悪質。その責任も重大だ」として、被告に対して禁固4年の実刑判決を言い渡している。