東ソーと新日鐵化学は、3月末で、日本スチレンモノマー(NSM)でのスチレンモノマー合弁事業を解消することで合意した。3月末をめどに、新日鐵化学が東ソーの保有するNSMの全株式を買い取り100%子会社とする。
東ソーのスチレンモノマー事業は、1998年10月の四日市事業所のプラント停止以降、NSMのみで運営してきたが、全社的な事業の「選択と集中」を進める中で、事業撤退することにした。今後は、南陽と四日市の2つの事業所を中心に、コモディティー、スペシャリティー事業を両軸とする、ハイブリッド経営を強化、推進する。
一方で、新日鐵化学は、NSMの完全子会社化に伴ってスチレンモノマー事業の年産能力が42万2000トンに増加し国内第4位の規模となる。
今後も大分石油化学コンビナートの一中核企業として、昭和電工から受け入れる石油系原料に加え、新日本製鐵グループから供給される石炭系原料などの安定した原料供給体制を強みとし、需要拡大が続く中国市場へ近いというプラント立地条件も最大限に活かして事業を展開し強固な事業基盤の構築を目指す。