GMの金融部門を請負うGMACが、2007年の大幅な赤字を受けて大胆なリストラに乗り出すことを発表した。
GMACは住宅ローンのサブプライムローン問題に絡み、昨年23億ドル以上の赤字を計上。このため、全従業員6275人の15%にあたる930人を解雇。またアメリカ、カナダのオフィスを統廃合するという。
現在同社のオフィスはアメリカに19か所、カナダに4か所あるが、最終的にはアトランタ、シカゴ、ダラス、ピッツバーグ、トロントの5か所にまで収束させる計画。ただし統廃合後のオフィスは現在のものより人員も多く、サービスも充実させる予定だ。
自動車金融としてはアメリカ最大手のGMACだが、同社スポークスマンによると「ディーラーへの直接的な影響はない」という。
GMACでは今回のリストラにより年間で1億7500万ドルのコスト削減が可能になる、と試算している。
現在株式の51%を投資会社サーベラスが所有するGMACだが、リストラ計画は以前から存在し、顧客により良いサービスを提供し続けるための選択、と主張している。
しかしアメリカではFRB金利が下がっても自動車ローン、住宅ローンの金利がすぐには下がっていない現状、しかもローン会社はローン審査を厳しくせざるをえなくなっており、これが今後の自動車販売にどう影響するのか、結果が出るのはまだ先のようだ。