クルマへの金属片投げ込み、被告が殺意否認

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2006年1月、神奈川県逗子市内の県道を走行中の対向車の運転席部分に対し、金属片を投げつけたとして、殺人未遂などの罪に問われた41歳の男に対する初公判が1日、横浜地裁で開かれた。被告の男は殺意を否定している。

問題の事件は2006年1月28日未明に発生した。逗子市山の根3丁目付近の県道を走行していた軽トラックに対し、対向車から約700gの金属片(長さ約8cm、幅約5cm、厚さ約2cm)が投げつけられた。金属片の直撃を受けたフロントガラスは破損。金属片は車内に飛び込んだが、クルマを運転していた30歳の男性と、助手席に同乗していた58歳の男性(年齢はいずれも事件当時)にケガはなかった。

逗子市や隣の鎌倉市では、歩行者やクルマに向かって金属片を投げつける事件が相次いで発生しており、警察では同年11月に41歳の男を殺人未遂などの容疑で逮捕した。歩行中に被害を受けた女性は重傷を負っているため、警察では「未必の殺意が生じていた」と判断。検察もこれを支持し、殺人未遂などの罪で起訴していた。

1日に横浜地裁で開かれた初公判で、被告の男は「人を殺そうと思ったことは一度もない」と起訴事実(未必の殺意)を否定した。

続いて行われた冒頭陳述で、検察側は「金属片はフロントガラスを突き破って車内に飛び込んでおり、これが乗員の頭部に命中した場合には死に至る可能性がある」、「直撃による受傷が無い場合でも、驚いてハンドル操作を誤る可能性も高い」と、投げ込んだ時点で被告に未必の殺意が生じていたことを主張している。

《石田真一》

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