市議がひき逃げ? 双方の証言に違いも

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大阪府警は24日、今月21日に大阪府堺市中区内の市道で軽傷ひき逃げ事件を起こしたとして、同市の市議会議員を務める男性からひき逃げ容疑で事情を聞いていたことを明らかにした。当事者の話に食い違う点もあり、慎重に調べを進めている。

大阪府警・堺南署によると、問題の事故が起きたのは21日の午前8時50分ごろ。堺市中区深井清水町付近の市道で、丁字路交差点を進行していた16歳の女子高校生の乗る自転車と、交差道路を進行してきた乗用車が接触した。

女子高校生は腹部を打撲する軽傷を負ったが、クルマを運転していた男性は女子高校生が携帯電話を使用しながら走っていたことを確認すると「携帯電話を使いながら走ったら危ないだろう」と注意。名前や連絡先を告げることなく、その場を立ち去った。

その後、この女子高校生は街中に貼られている堺市議のポスターを見て、「接触したクルマを運転していた男に似ている」として警察に通報。警察が自動車運転過失傷害や道路交通法違反(ひき逃げ)などの容疑でこの市議から任意で事情を聞いたところ、事故が起きたことについては大筋で認めたという。

調べに対して市議の男性は「双方ともケガはなく、クルマの損傷も無かったので大事にすることもないと思い、事故としては届けなかった」と供述。「届けなかったことは落ち度だと思う」としながらも、行為がひき逃げには当たらないことを強調した。さらに「女子高生は電話に夢中だったのか、止まることなくぶつかってきた。こちらが注意しても話を聞かなかった」などとも話しているようだ。

これに対し、被害を受けた女子高生は携帯電話使用については大筋で認めているが、その一方で「相手から高圧的に注意された。(携帯電話使用で)責任転嫁されたようにも思う」などとも話しており、事故発生の経緯についても食い違う点があることから、警察では慎重に調べを進めている。

《石田真一》

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