【スタッドレスタイヤ徹底ガイド'07】氷上からドライまでフォローする独自コンパウンドがカギ…ミシュラン X-ICE

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【スタッドレスタイヤ徹底ガイド'07】氷上からドライまでフォローする独自コンパウンドがカギ…ミシュラン X-ICE
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J.D.パワーアジアパシフィックが日本で行なった2007年日本冬用タイヤ顧客満足度調査でミシュランが第1位になった。ミシュランは2004年に同調査が開始されて以来、4年連続第1位に輝いている。2004年といえば『DRICE』、2005年以降は『X-ICE』の性能にユーザーが満足した結果である。

ミシュランはフランスのタイヤメーカーだが、スタッドレスタイヤに関しては日本国内にあるミシュランリサーチアジアで開発を手がけている。冬用タイヤに求められる性能要件としては世界で一番難しい環境といわれる日本で開発することで、アイスバーン、スノー、ウエット、ドライというそれぞれの路面に対応できるタイヤができるのだ。現にX-ICEは日本だけではなく、カナダ、韓国、中国、北欧3国にも輸出されている。

4シーズン目に入っても他の追従を許さないX-ICEの全域高性能グリップの秘密は、トレッドコンパウンド(接地面のゴム質)が大きな要素になっている。

アイスバーンでゴムはソフトでしなやかなほうがよい性能を発揮できるが、ソフトなだけではウエットやドライ路面でグニャついてしっかりしたグリップを発揮できない。しかし「APS(Adaptive Progressive Stiffness)テクノロジー」から生まれたという密着分子ゴムは、表面はいつもソフトでアイスバーンでのグリップを確保し、ゴムの内部はいつも硬くなっていてウエットやドライ路面でのしっかり感を出すことに成功している。走行してゴムが減っていった場合でも、いつもその表面だけがソフトになるという不思議なゴムなのだ。

もちろんゴムの性能だけでなく、「クロスZサイプ」と呼ぶトレッド部の模様にも工夫が見られる。

トレッド面のサイプはZ字というかS字が見えるが、このエッジ効果と模様の細かさによる表面のしなやかさによってアイスバーンでのグリップを稼いでいる。さらにこのサイプの深さ方向の切れ込みもZ型の形状になっていて、大きな力がかかるドライ路面でのブロック剛性を出すことに成功している。

さらにスタッドレスタイヤはトレッドパターンのブロックがアイスバーンやスノー性能を引き出すために小さめにできているが、ドライ路面での剛性を確保するために「サポーティングノブ」が加えられている。これはブロックの間に小さなコブを設けて、横方向に力が掛かったときのブロック剛性を出している。これによりコーナリングやレーンチェンジなどのハンドリング性能を向上させている。

トレッドパターンはV字型で回転方向を指定している。排水性を向上させ雨の日のハイドロプレーニングを起こしにくくし、排雪性を向上させ、溶けた雪上での走行性能をよくしているのだ。

X-ICEのサイズバリエーションは豊富である。12インチの80シリーズから19インチの45シリーズまで73サイズが用意され、SUV用の『ラチチュードX-ICE』も15インチの80シリーズから18インチの55シリーズまで20サイズをラインナップしている。

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《こもだきよし》

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