福岡RV転落事故、被告が泥酔運転の事実を否定

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昨年8月、福岡県福岡市東区内の市道で乗用車を泥酔運転してRVに衝突。橋から転落を誘発し、事故によって幼児3人を死亡させたとして危険運転致死傷などの罪に問われた23歳の男に対する第7回公判が11日、福岡地裁で開かれた。被告本人が証言台に立ち、事故当時に泥酔状態だったことは改めて否定した。

問題の事故は2006年8月25日深夜に発生した。福岡市東区奈多付近の市道を走行していたRVに対し、後ろから走ってきた乗用車が追突。RVは歩道を乗り越えて橋の欄干を破壊、そのまま海に転落した。この事故でRVに乗っていた5人のうち、幼児3人が溺死している。この幼児の父母は打撲などの軽傷を負っている。

追突してきたクルマはそのまま逃走したが、約300m先で自走できなくなって立ち往生。クルマを運転していた22歳(当時)の男は泥酔状態で、証拠隠滅を目論んだことも発覚したため、検察は悪質事案と判断。危険運転致死と道路交通法違反の罪で起訴していた。

これまでの公判で被告弁護側は泥酔運転の事実を否認。11日に行われた第7回公判では被告人質問が行われ、証言台に立った被告の男は「(事故当時は)すごく酔っていたわけではない」として、泥酔状態だったことを改めて否定している。

検察は「アルコールの影響により、事故直前は注意散漫の状態だった」としていたが、これについて被告は「現場の橋を通る際には、自分の職場がある西区方向の海を眺める癖があった」として、検察側の主張を否定。事故現場から逃走を試み、友人に身代わりを頼んだことについて、被告は「飲酒運転だとクルマの修理代が保険から出なくなると思った」と主張した。

また、事故直前に知人女性へ「めっちゃ酔っています」という内容のメールを携帯電話から送信していたが、これについては「知人に送るという前提でホステスが文面を作ったものであり、そんなに酔っていたわけではない」として、ここでも泥酔状態を否認している。

《石田真一》

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