警官をひき逃げて死亡させた男に実刑判決、飲酒運転も認定

自動車 社会 社会

今年1月、千葉県千葉市緑区内の県道でクルマを飲酒運転し、公務中の警官が運転するバイクと衝突事故を起こして死亡させたとして、危険運転致死などの罪に問われた44歳の男に対する判決公判が5月30日、千葉地裁で開かれた。裁判所は懲役7年6カ月の実刑を命じている。

問題の事故は今年1月14日未明に発生した。千葉市緑区誉田町1丁目付近の県道を走行していた千葉県警・千葉南署に所属する58歳の警部補(当時)の運転するバイクと、赤信号を無視して進行してきたワゴン車が交差点で出会い頭に衝突した。

警部補は頭部強打で間もなく死亡。クルマはそのまま現場から逃走したが、事故から約12時間後に「自分が事故を起こした」と44歳の男が出頭。警察は業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ、信号無視)の容疑で緊急逮捕した。

男からは酒気帯び相当量のアルコール分を検出。これについて男は「事故後に飲んだ」と主張したが、その後の調べで事故当時にも酒を飲んでいた可能性が高くなった。検察は「極めて悪質」として、危険運転致死罪で起訴していた。

5月30日に行われた判決公判で、千葉地裁の彦坂孝孔裁判長は「被告は事故前に酒を飲んでいた」と認定した。その上で「飲酒運転の発覚を逃れる目的で同乗者に対して口裏合わせを依頼するなど悪質」、「極めて無謀かつ危険な運転で、交通法規軽視の態度は甚だしい」と指摘し、被告に対して懲役7年6カ月の実刑判決を言い渡した。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース