スターティング&ファーストドライバーを務めたのは、チームリーダーの内山選手。レーススタート直後は、遅い車両に引っかかってしまい、順位は芳しくなかったものの、ワンメイクレースやスーパー耐久で培ったレーステクニックを発揮し、安定した走りでラップタイムを縮める。
しかし、路面温度は日本では考えられない、60度近くに上昇しており、人にも車にも非常に厳しいコンディションだ。さすがは赤道に近いマレーシア、灼熱の太陽がドライバーのみならず、チームスタッフの体力をも奪ってゆく。
内山以降は、河村、青木、根本、大村選手という順番でドライバーをチェンジ。同時に給油作業も的確にこなしていった。ドライバーの皆が、スプリントレースや耐久レースなどのレース経験者ということもあり、順位も徐々にアップしていき、安定したラップタイムでレース展開をする。
また、燃費計算にも余裕があることがわかり、一人あたりのラップ回数は徐々に増やされた。同時に、練習走行では7000回転に設定していたレブリミットの制限も、500回転刻みで上げていき、様子をうかがう。結果、8500回転をレブリミットに設定。トルクバンドを上手く使える領域までエンジンが回せるようになり、タイムはますますアップしてゆく。
そして大村選手の走行中、ついに太陽は沈みきり、24時間レースの醍醐味である“魅惑のナイトセッション”へと舞台は移された。
次は岡本選手へとドライバーをチェンジ。ここで、スーパー耐久十勝24時間で夜間走行を得意とした岡本の、本領が発揮された。さらに順位アップ。そして野間選手に変わり、野間は持ち前のタイムアタックテクを駆使して、クルマに負担をかけることなくスーパーラップを叩きだし、総合順位で4位まで浮上。