死因が微妙---飛び降り女性をはねた運転者、ひき逃げ認定

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宮城県警は22日、昨年10月に宮城県富谷町内の東北自動車道で発生した女性ひき逃げ事故について、この女性をトラックではねて逃走したとして、39歳の男を業務上過失致死と道路交通法違反(ひき逃げ)容疑で書類送検する方針を固めた。

宮城県警・高速隊によると、問題の事故は2006年10月30日の午後11時30分ごろに発生した。富谷町明石付近の東北自動車道上り線を走行していたドライバーから「本線上に人が倒れている」との通報が寄せられた。

同隊が現場に急行した際、女性はすでに死亡していた。約20m上を通る町道の高架橋からフェンスを乗り越え、飛び降り自殺を図ったとみられるが、体には大型車のものとみられるタイヤ痕が残されており、直接的な死因が飛び降りによるものなのか、クルマにはねられた際の受傷によるものなのかは微妙なところだった。

女性をはねた車両は現場から立ち去っていることから、警察では死亡ひき逃げ事件として捜査を開始。39歳の男が運転するトラックが女性をはねたものとみて、任意で事情を聞いていた。

後に女性は高架橋から飛び降り、地面に叩きつけられたショックで死亡した可能性が高いことが判明したが、事情聴取を受けていた男は「本線上に人が倒れているのはわかっていた」、「ひいてしまったのはわかったが、面倒なことになると思って、そのまま現場から離れた」と供述を行っていた。

警察では「生死が微妙な状態でトラックにはねられた可能性も考えられる」と判断。「トラックを運転していた男は人が倒れていることを認識しており、ひいた後に現場から離れているため、ひき逃げは成立する」として、近々に書類送検する方針を固めている。

《石田真一》

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