新生児は「人」と判断、少年を送検

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追突事故を起こして出産を間近に控えた妊婦を負傷させるとともに、帝王切開で緊急出産した新生児を死亡させたとして、長崎県警は22日、事故を起こしたクルマを運転していた19歳の少年を業務上過失致死傷容疑で書類送検した。

刑法上で胎児は「人とみなされない」が、死亡が1週間後だったこともあって新生児の死亡と判断したという。

長崎県警・交通指導課によると問題の事故は今年8月12日夜に発生した。新上五島町荒川郷付近の国道384号で、19歳の少年が運転する乗用車が対向車線側に逸脱。順走してきた45歳男性運転の乗用車と正面衝突した。

順走側の乗用車の助手席には、出産を間近に控えた33歳の女性(妊娠34週)が同乗しており、事故によって腹部を強打したことから収容先の病院で緊急手術が行われ、帝王切開によって男児を出産した。しかし、事故の衝撃で肺を損傷しており、呼吸不全で事故から1週間後に死亡している。

刑法では胎児は人として扱われないが、今回は事故によって緊急出産を強いられたこと。仮死状態で誕生したものの、死亡までは1週間の期間があることから「新生児」とみなし、運転者の責任を追及すると決定。少年を業務上過失致死傷などの容疑で書類送検した。

《石田真一》

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