マツダ、クーガーエース積載車を新車として販売せず

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マツダは、7月24日(現地時間7月23日)にアラスカ沖にて60度以上の船体傾斜が発生し航行不能となった、自動車運搬船クーガーエースに積載されているすべてのマツダ車を、新車としては販売しないと発表した。 

マツダ・ノースアメリカ・オペレーションズ(MNAO)のジム・オサリバン社長兼CEOは「積載車両の損害状況は現時点では把握できていないが、クーガーエースで運搬中のマツダ車は、新車としては販売されることはない。また、修理不能な車両は直ちに廃棄する。修理により販売可能な車両については、米国、カナダのマツダの販売網を通じて中古車として販売する可能性はあるが、これは全てのマツダ車が船から降ろされ、詳細な調査を行った上で決定する」としている。

また、「MNAOは透明性と顧客の安心を最優先に考え、対象車両の車体番号をMNAO及びマツダ・カナダInc.のウェブサイトに掲載し、クーガーエースに載っていた車両を明確にすることで、顧客と販売店の無用な混乱を避ける」と述べた。

積載されていた車両の内訳は、『Mazda 3』(日本名『アクセラ』)が約半分、約4分の1が『CX-7』だった。これらの車両はカナダのバンクーバー港と米国のタコマ港およびワイナメ港に向かっていた。

クーガーエースは、カナダおよび米国向けのマツダ車約4700台を積載し日本から北米に向けて出港したが、航行中、通常のバラスト水交換時に船体の異常傾斜を引き起こし航行不能となった。米国沿岸警備隊の救助活動によって23人の乗組員は事故後まもなく無事救助された。

その後、クーガーエースは商船三井によってアラスカのダッチハーバーの安全な水域に曳航され、水平状態に立て直された。現在、クーガーエースは、米国、オレゴン州ポートランド港に向けて曳航されており、9月12日にポートランドに到着する予定で、積荷は到着後、調査された上で船から降ろされる。

《レスポンス編集部》

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