【新聞ウォッチ】2006年夏、お盆休みスペシャル

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気になるニュース・気になる内幕…今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップ、内幕を分析するマスメディアクルージング。

●航空機爆破テロ計画、日本漁船銃撃事件、首都圏大停電、そして高速道のGS長蛇の列

英国発航空機の同時爆破テロ計画の発覚を受け、成田空港などでも厳戒態勢の中で始まった今年のお盆休み。小泉首相の靖国神社参拝(15日)、ロシア国境警備隊による日本漁船銃撃・拿捕事件(16日)、停戦決議採択後のレバノン情勢などがお盆休みの紙面をにぎわせた。台風などによる集中豪雨と残暑の続く中、皆さんはいかがお過ごしでしたか。

まず、社会面に目を向けると、埼玉県ふじみ市営プール事故を受けて実施した緊急調査で全国の公営プール施設の多くで不備が見つかり、安全性が確保されるまでの間、使用中止のプールも続出。子供たちが楽しみにしていた水遊びに水を差したのは洒落にもならない。

海や川よりも「プールは安全」という神話が崩れたのは残念な結果だが、想定外といえば、東京などの首都圏で14日朝に起きた停電騒ぎ。JRや私鉄などが運転不能になり、ダイヤは大混乱。お盆の行楽や通勤などの足を直撃した。交通信号も役立たずの交差点が多かったが、都内はお盆休みで交通量が激減していたことが不幸中の幸いだった。停電の原因はクレーン船が送電線を損傷したという接触事故だが、バックアップ体制の不備などはインドなど途上国の電力事情を笑うことはできない。

渋滞といえば、帰省のための幹線道路はともかく、高速道路の給油所が例年になくにぎわい、ガソリンの給油に長蛇の列という珍現象が起こった。一般道のスタンドは140円/リットルを超える表示が目立つことから、サービスエリア(8月のガソリン価格はレギュラー137円)に賢いドライバーが殺到したからだ。“生活の知恵”は「省燃費」にも目を向けられており、燃費効率が高まるカー用品の人気も上々(日経12日朝刊)という記事も取り上げられた。

また、サトウキビなど植物を原料とした「バイオエタノール」に注目し、日経は13日朝刊の1面トップで「エタノール燃料普及促進、政府が混入率の高い車両の安全基準や特区で生産支援する」と報じた。さらに、産経は20日朝刊付で「石連、来年夏からバイオエタノール混合ガソリンを試験販売する」という記事を1面トップで掲載。石油代替燃料のニュースはお盆休みに関係なく各紙が競って報じていた。

一方、経済面では、紳士服チェーンのフタタをめぐる AOKIとコナカの争奪戦の模様を各紙とも連日のように報道。結局、19日の臨時取締役会でコナカがフタタを完全子会社することで決着した。「M&A」は今年のキーワードでもある。さまざまな業界で「あっと驚く」ような再編ドラマが演じられるかもわからない。米パソコン最大手のデルが、ソニー製の充電池を大量リコールするというニュースもソニーの業績に暗い影を落とす可能性も出てきただけに今後の対応に目が離せない。

自動車関連記事では、9日にスズキが国内工場の新設など今後の経営計画を発表した後はほぼ全社で夏季休暇。日経が13日朝刊で「ホンダ、インドに二輪車新工場」と報じたほか、読売が17日朝刊で「トヨタ、富士重工へ小型車供給検討、欧州向けにヴィッツなど」と掲載。19日には各紙が「フォード、2割減産」と報じていたのが気になるところ。

そんな中、19日の東京朝刊の「暮らし」欄「家族のこと話そう」というコラムに、名古屋フィルの神尾隆理事長が登場。そのタイトルは「24年間の単身赴任、妻には苦労をかけた」。神尾氏は昨年6月トヨタ自動車の専務を退任したが、現役時代は名物広報マンとして活躍した。最近の不祥事に対しても、素早い対応と適切な広報活動を繰り広げられるのは、神尾氏のようなベテランから受け継いだノウハウが生かされてのことだろう。

個人投資家を対象にしたネット調査(20日の日経朝刊)では、「買いたい銘柄」の1位にトヨタ自動車が選ばれた。また、21日の日経朝刊には「試練の渡辺トヨタ」というタイトルで役員たちの群像を紹介した興味深い記事が掲載されているが、豊富な人材こそが世界一を目前にしたトヨタの強みである。
《福田俊之》

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