トヨタ、通期据え置きだが営業利益2兆円突破が見えた

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トヨタ自動車は4日発表した2007年3月期の第1四半期(4−6月期)業績が大幅な増益となったものの、通期の予想は5月時点のものを据え置いた。東京で会見した鈴木武専務は「基本的には計画どおりに動いている。まだ第1クォーターなので期初の見通しを変えるまでにはいかない」と述べた。

営業収支段階では販売増の効果が600億円の増益要因になったが、円安による為替変動の増益効果は1000億円に及んだ。今期の為替レートは1ドル=110円を前提にしており、現状の水準で推移すれば今後も業績の上ぶれに寄与する。

鈴木専務は「円安メリットは(最終的に)収益に残るようにしたい」と言う。そのメリットは第1四半期だけで1000億円の貯金となっている。

今期の営業利益は1兆9000億円の予想だが、今後大幅な円高がない限り、2兆円に届くのは確実。ただし、「トヨタはコンサバティブな会社なので、今の時点で2兆円とはいえない」(鈴木専務)としている。

《池原照雄》

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