茨城県警は5月29日、総合格闘技「PRIDE」などで活躍する格闘家の男性と交通トラブルを起こし、この男性に暴行を加えて重傷を負わせた33歳の男を傷害容疑で逮捕した。男は容疑を大筋で認めているという。
茨城県警・土浦署によると、この事件は4月9日の午前1時ごろに発生している。土浦市桜町の市道を格闘家の男性が知人と2人で歩いていたところ、徐行で進行してきた乗用車と接触した。男性がクルマの方を見たところ、運転席にいた男が「おいこら、何を見ているんだ、この野郎」、「その目は何だ?」などと言いがかりを付けながらクルマを降りてきた。
男性は男に顔面を殴られて左目下部の骨を折るなど、約1カ月の重傷を負ったが、男は直後にその場から逃走。警察では傷害事件として捜査を開始したが、事情聴取の際に男性は「自分は格闘家だし、下手に避けて相手を逆上させることになった方が危ないと思い、あえて避けずに殴られた」と説明していた。
一緒にいた知人の男性が逃げたクルマのナンバーを覚えていたことから、捜査線上につくば市内に在住する33歳の男が浮上。任意で事情聴取を行った結果、容疑を大筋で認めたことから傷害容疑で逮捕した。男は相手が格闘家だったことは知らず、その事実を捜査員から知らされたときにはかなり驚いた様子だったようだ。