GMがロシア国内に新たな生産工場建設を予定している事が明らかになった。ロシア経済相がアナウンスを行った。
ただしGMヨーロッパのスポークスマン、マーク・ケンプ氏は、現時点では正式に契約が成立したわけではないとし、詳細が詰められていないと語っている。
GMはソビエト連邦時代にジョイントベンチャーであるオート・バズ社を立ち上げ、3億4000万ドルの投資を行った。しかし部品不足からこの会社による生産は近年打ち切りとなっており、今回独自に工場を建設することになったという経緯だ。しかしロシアとGMは、昨年にもロシア国内でのエンジンプラント建設を話し合ったが合意に達することができなかった。
ロシア側の報道では、GMはすでにサントペテルスブルグ郊外に170エーカーの土地を購入し、シボレー『アベオ』などの小型車を生産する体制に入っているという。
近年大手自動車メーカーのロシアへの生産移転は盛んになっており、トヨタは昨年1億4000万ドルをかけてサントペテルスブルグ近郊に工場建設を行い、ルノーもモスクワに『ローガン』モデルの組み立てプラントを2億5000万ドルかけて建設した。
ヨーロッパの再開発銀行によると、ロシアでは現在人口1000人あたり157台のクルマの保有率で、アルゼンチンと同レベルになっている。今後中産階級が増えることで、クルマの販売増が期待されている。