ICタグ物流管理の実験施設---大日本印刷が開設

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大日本印刷は18日、ICタグを用いた物流管理の実験施設『ICタグSCMソリューションテストセンター』を東京都板橋区に開設した。顧客企業の物流環境を再現しすることにより、最適なICタグとリーダーの選定や環境設定を支援する。

SCM(Supply Chain Management)とは、コンピューターやネットを使って受発注、調達、在庫管理、配送まで、物流を総合的に管理すること。ICタグを用いた物流管理は欧米で本格的な運用が始まっており、日本においても、2005年4月と本年1月に国内電波法省令が改定されたことを機に導入に対する意欲が高まりつつある。

しかし導入にあたり、利用環境によってICタグ情報を正確に読み取れないなどの障害が発生することがあっために、事前に運用現場に近い環境で検証することが求められていた。大日本印刷は2004年から評価用機器を導入し、物流環境での評価方法の開発に着手、シミュレーションの手法を確立し、同施設を開設した。

施設内にはコンベヤ、パレット、フォークリフトなどが設置してある。たとえばコンベヤはベルト、ローラー、チェーンなど主要な方式を用意し、また、ICタグのテスト施設として国内最速の180m/分まで対応する。ICタグを読み取るときの通過スピード、リーダーの角度、荷物へのICタグの貼付位置、荷物の間隔の最適化など、さまざまな要素について検証できる。

大日本印刷ではICタグを用いた物流管理システムで、初年度3億円、2010年度には20億円の売上を見込む。

《高木啓》

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