トヨタ自動車は10日、2007年3月期の連結業績予想を発表し、販売台数の伸びに対して利益の伸びが低い理由について、鈴木武専務はこう説明した。
「一番大きいのは為替の影響で、その影響が1000億円以上。あとは先行投資的な設備投資や研究開発が今期もたいへん高水準に推移し、その果実の実現にもう少し時間がかかる」
それが、今期グローバル販売台数が845万台と約6%伸びるのに対し、営業利益が1兆9000億円と1.2%増にとどまる理由だ。
また、トヨタ得意の原価低減についても、その効果が「資材の値上がり等で相殺される」(鈴木専務)とのことである。果実の収穫時期に入る2−3年後までは、トヨタも成長が鈍化するという辛抱の時期が続く。