ジョイント型暴走族、通話記録を根拠に逮捕

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埼玉県警は19日、埼玉県内の国道など約100km区間で集団暴走を繰り返していたとして、群馬県内や埼玉県内を活動拠点とする16−23歳の暴走族メンバー25人を道路交通法違反(共同危険行為)容疑で逮捕した。携帯電話で連絡を取り合いながら、集合や離散を繰り返す「ジョイント型」と呼ばれる特異な形態を取っていた。

埼玉県警・交通指導課によると、集団暴走が行われたのは2005年6月4日の深夜から翌5日未明に掛けて。埼玉県鴻巣市箕田付近の国道17号でバイク数台が蛇行運転などを繰り返し、他車の通行を妨げているのをパトロール中のパトカーが発見した。グループには途中から加わる車両や、離散する車両もあり、参加台数と形態を激しく変えながら羽生市須影付近の国道122号まで約100kmを走行。一部はその後、栃木県内にも越境していったとみられている。

警察では暴走当日に撮影された映像を分析し、参加メンバーの一部を特定。集合離散を繰り返した経緯から、携帯電話を使ってメンバー間で連絡を取り、集合するポイントなどを定めていたと推測し、摘発したメンバーの所有する携帯電話の通話記録を分析。この結果、埼玉や栃木に在住する16−23歳のメンバー25人が暴走に参加したものと特定し、全員を道交法違反容疑で逮捕した。

この中には警察官が直接の目視をしていないメンバーも含まれているが、連絡を取っていたという事実から暴走に参加したと認定している。

集合や離散を繰り返し、参加するメンバーの数を変えていく暴走族は「ジョイント型」と呼ばれており、携帯電話の普及によって2000年ごろから徐々に増えてきた。直接の暴走に参加せず、警察の取り締まり状況をメンバーに伝達する者もおり、検問を巧みに回避していくことから摘発が難しかった。

今回は参加したことが確定したメンバーの所持していた携帯電話の通話記録の分析を行うことで、メンバー間の連絡がどの時間に行われたかを特定。これに実際の集合や離散のタイミングを合わせ、それぞれのメンバーがどの区間で暴走に参加したのかを判断したという。

《石田真一》

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