岩手県警は9日、免許停止中にも関わらずクルマを運転し、その発覚から逃れようと他人の名前を騙ったとして、八幡平市で市議会議員を務める61歳の男を道路交通法違反(無免許運転)の現行犯で逮捕した。警察では男が日常的に無免許運転を繰り返していたものとみて調べを進めている。
岩手県警・岩手署によると、事件が起きたのは9日の午後4時ごろ。岩手県八幡平市平舘付近の県道をパトロールしていた同署のパトカーが、踏切手前での一時停止を無視して走り去る乗用車を発見。停止するように求めた。しかし、乗用車は路地に入りこむなどして逃走。そのまま約100m逃げ続けたが、最終的には抑止され、警官が運転していた男に職務質問を行った。
ところが男は難癖をつけて免許証の提示を事実上拒否。名前もなかなか名乗ろうとしなかった。押し問答の末にある名前を名乗ったが、その態度に不審を抱いた警官がさらに調べたところ、八幡平市議を務める61歳の男であることが判明した。名乗ったのは親族の名前だということもわかったが、警察に身柄を確保された男は違反累積によって2月から90日間の免許停止処分を受けており、無免許だということもわかった。
警察では悪質な違反隠しとみなし、道交法違反の現行犯で逮捕。この男が免許停止の処分以後も日常的にクルマを運転していた可能性が高いとみて、余罪についても追及する方針だ。