新日本製鉄は2日、06年3月期の連結業績見通しを発表した。それによると、売上高が前期比15%増の3兆9000億円、営業利益が同24%増の5350億円、経常利益が同39%増の5150億円、純利益が同50%増の3300億円。
前回発表した見通しが売上高3兆8650億円、営業利益5250億円、経常利益4950億円、純利益3200億円で、今回売上高で350億円、営業利益で100億円、経常利益で200億円、純利益で100億円、それぞれ上方修正した。
これは、国内の住宅着工や工場建設など建築分野で需要が堅調に推移したのをはじめ、自動車などの製造業向けで国内外の需要が旺盛だったことが大きい。そのうえ、鋼材価格が上昇し、為替も円安に振れたため、売り上げや利益をさらに押し上げる格好になった。
ちなみに連結ベースの粗鋼生産量は同3%増の3390万トン程度、鋼材価格は同20%上昇の1トンあたり7万4000円程度を見込んでいる。
また来期についても、新日鉄では国内外での旺盛な鉄鋼需要が継続し、東アジア全体では鋼材市場の二極化が一層進展すると見ている。