楽ナビは「廉価版カーナビの代名詞」ともいえる存在だ。初代機の登場は1998年。上位モデルに匹敵する高性能なナビ機能を採用しつつ、誰にでも手が届く低価格帯としたが、自動車メーカーが同価格帯の純正カーナビ採用を拡大したことで、楽ナビのインパクトは徐々に失われていた。
だが、今回の7代目モデルは初代のような強烈なインパクトを持って登場した。
最大の特長は、現行HDDサイバーナビの機能をほぼそのまま採用したことにある。最高峰とも言われる優れた測位性能、精度の高いマップマッチングなど、「それが欲しいからサイバーナビを選ぶ」とサイバーナビのユーザーが主張するナビ機能は落とすことなく採り入れられた。
本体内データを使った渋滞予測はもちろん、通信によってリアルタイムの渋滞情報を取得するオンデマンドVICSにも対応している。別売のビーコンユニットをプラスしないと動的な渋滞回避リルートに対応しないのもサイバー譲りだが、本体価格の安い楽ナビなので、こうしたオプション品を購入する余裕も出てくるのは有利だ。
もちろん、サイバーナビとの相違点もある。最たるものはインターフェイス。初心者が多い楽ナビユーザーだけに、メニュー画面などのインターフェイスは使いやすさの向上を目的に、とことんシンプルにしてある。
楽ナビの特長である「お出かけ」、「渋滞」、「周辺」、「お帰り」等の簡単なコマンドや、これらを「タッチパネル」、「リモコン」、「音声」で入力することもちゃんと継承。印象的には「簡単操作のできるサイバー」というのがピッタリだろう。