高速バスのタイヤ脱落、ホイールの付け間違いが原因

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22日朝、富山県小矢部市内の北陸自動車道上り線で、富山地方鉄道バスが運行する路線高速バスの左後輪タイヤが脱落する事故が起きた。当時このバスは90km/hの速度で走行していたが、異常に気づいた運転手が緩やかに減速。乗客16人にケガはなかった。

富山県警・高速隊によると、事故が起きたのは22日の午前7時ごろ。富山地方鉄道バスの運行する路線高速バス(富山駅発、金沢駅前行き)が小矢部市浅地付近の北陸自動車道上り線を走行していたところ、左後輪のタイヤ2本(ダブルタイヤ構造)が突然脱落した。

当時このバスは90km/hの速度で第1車線(走行車線)を走っていたが、ガタガタという異常な振動に運転手が気づいて緩やかに減速。約500m先で無事に停車した。タイヤが他車に当たるような被害も無く、乗り合わせていた16人の客も無事だった。客は会社が手配した代替のバスに乗り換えて目的地に向かっている。

事故を起こしたバスは三菱ふそう製で、タイヤを取りつけていたボルト8本がすべて折れていた。この車両の後輪のハブについては三菱自動車が行った一連のリコール騒動の対象となっていたが、このバスはすでに改修を終えていた。

警察が関係者から事情を聞いたところ、誤ったホイールを取りつけるというミスが生じていたことがわかった。このバスにはアルミホイールを履かせることになっているが、整備員が誤認して鉄ホイールを付けたタイヤを装着していた。この二つはホイール自体の厚みが違うため、ボルトの締め付け量が少なくなり、運行を繰り返している間に振動で徐々に脱落。最終的には異常な力が加わり、ボルトが一気に破断したものとみている。

《石田真一》

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