タクシー運転手殺害は計画的かつ明確な殺意…無期懲役判決

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2004年5月、宮城県名取市内で客を装って乗り込んだ男にタクシー運転手が刺殺され、売上金を奪われた事件で、強盗殺人の罪に問われていた22歳の男に対する判決公判が18日、仙台地裁で行われた。裁判所は被告の男に無期懲役を命じている。

問題の事件は2004年5月25日に発生している。同日の午後9時40分ごろ、名取市高舘川上付近の農道で、客を装ってタクシーに乗り込んだ男が48歳の男性運転手を隠し持っていた包丁で数回に渡って刺して殺害。売上金などの現金約2万7000円を奪った疑い。

男は消費者金融から多額の借金があり、さらには知人から借りたクルマを事故で大破させたことから、県外への逃走資金を得る目的でタクシー襲撃を計画。頭の中でシミュレーションを何度も繰り返し、運転手が抵抗した場合には殺害することも視野に入れて犯行に望んでいたという。

18日の判決公判で、仙台地裁の本間栄一裁判長は「被告は借金の取り立てから逃れるための資金を捻出するために犯行に及んだ。この動機は極めて自己中心的」と指摘した。その上で「被告は被害者からの抵抗を恐れ、運転手の背後から手加減せずに3回も包丁を突き刺し、そのうち1回は右胸を相当深く刺しており、殺意を持って犯行に及んだことは明らか」と認定し、被告に無期懲役の判決を言い渡した。

《石田真一》

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