愛知県警は2日、豊田市内でクルマへの放火を繰り返していたとして、同市内に在住する26歳の男を放火容疑で逮捕した。男はトヨタ自動車の社員と名乗っており、警察では男を厳しく追及。事件の全容解明を急ぎたいとしている。
愛知県警・捜査一課、同・豊田署によると、放火容疑で逮捕されたのは、豊田市内に在住し、トヨタ自動車の社員と自称する26歳の男。
この男は6月30日の午前0時45分ごろ、豊田市曙町付近にある民家の駐車場に侵入し、止めてあったクルマのテールランプをライターで焼くなどして火を放った疑いがもたれている。
今回の現場を含む豊田市内の半径1kmの範囲では、今年4月12日以降に駐車中のクルマやバイクを狙った放火事件が続発。これまでに34件の被害を確認している。
事件は深夜から未明に掛けて行われることが多く、豊田署ではパトロールを強化。地元住民も民間の警備会社に巡回を依頼したり、住民が自主的に巡回を行うなどの防止策を強化していた。
だが、事件は加速度的に増えており、警察では「近隣住民の中に容疑者がいる可能性も高いむとして、事件が起きた際に現場付近に集まった野次馬などを撮影。6月30日の火災現場周辺で今回逮捕された男も目撃されており、比較的早い段階で捜査線上に現れた。
取り調べに対し、男は放火に関わった容疑を大筋で認めており、「仕事上のストレスなどで悩みがあり、イライラしていたのでやった」などと話しているという。また、34件のうち、7-8件に関わったことは現時点でも認めているようだ。
犯行の被害を受けたのは他社製のクルマが中心だが、トヨタ車も少ないながら含まれていたとしている。