無理心中で2児殺害の母に懲役7年求刑

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生活苦などを理由にクルマで海中に飛び込み、無理心中しようとして2児を殺害したとして、殺人罪に問われている32歳の女に対する論告求刑公判が25日、山口地裁で開かれた。検察側は裁判所に対し、懲役7年の実刑を求めている。

問題の事件は2002年8月23日に発生している。山口県防府市新田付近にある三田尻中関港の岸壁に女(当時29歳)がしがみついているのを釣りに来た男性が発見。この女を救助した。

通報を受けて駆けつけた警察官が女に職務質問を実施したところ、「クルマで海に飛び込んだ。子供も乗っている」と供述。付近の海底に沈んでいる乗用車を発見。車内から7歳と5歳の女児が遺体で発見されている。

女は「生活苦から無理心中しようと思った。夜中に飛び込んだが、死に切れずに脱出した」と供述。クルマで海に飛び込んだのは発見の約7−8時間前で、以後はずっと岸壁のコンクリートにしがみつき、救助されるのを待っていたという。

警察では女を殺人容疑で逮捕。検察は同罪で起訴していた。

25日に行われた論告求刑公判で、検察側は「将来もあった2人の女児は親の身勝手さから命を絶たれた」と指摘。「息も出来ないままもがき苦しみ、母親に見捨てられて死んでいった子供たちの無念の思いは想像を絶する」として、裁判所に懲役7年を求刑した。

判決公判は7月20日に行われる予定。

《石田真一》

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