昔取った杵柄…で暴走に参加した48歳

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福島県警は25日、暴走族の集団暴走に合流するかたちで参加していたとして、いわき市内に住む48歳の男を道路交通法違反で逮捕した。元暴走族のメンバーで、暴走族を見かけたときには声を掛け、集団に混じって走行していた。

福島県警・いわき中央署によると、道交法違反(共同危険行為)で逮捕されたのは、いわき市内に住む48歳の男。

この男は今年4月23日の深夜、いわき市内の国道6号線バイパスなどで、同市内を拠点とする暴走族の集団に軽自動車で合流し、16-20歳のメンバーが乗るバイクに混じって蛇行や信号無視などの集団暴走行為を行い、付近の交通に影響を与えた疑いがもたれている。

パトカーが暴走する集団を後方から追跡。その様子を目視で確認するとともに、ビデオでの撮影も行っており、警察では昨年11月に施行された改正道交法を適用。暴走に参加したメンバーを逮捕した。

ところが集団の中に混じっていた軽自動車の存在について尋ねられると、逮捕されていたメンバーは誰もが口を揃えて「あれが誰なのかは知らない」と供述。

さらに追及したところ、暴走族を見つけると「俺も一緒に走らせてくれ」という中年の男が存在していることがわかった。

この男は暴走族メンバーの間で「いつものオヤジ」とか「変なおじさん」と呼ばれており、これまでにも何度か一緒に暴走を行っていたという。

警察ではクルマのナンバーを特定し、これを所有する48歳の男から任意で事情を聞いたところ、集団暴走に参加していた事実を認めたため、道交法違反容疑で同日までに逮捕している。

男は約30年前に暴走族に参加していた元メンバーで、「暴走族を見かけると昔を思い出し、血が熱くなる」と供述。「あのころの興奮が忘れられず、無理を言って暴走や集会に参加させてもらっていた」などとも話しているという。

正規の暴走族メンバーではないが、リーダーからメンバーに対しては「面白いオヤジだから走らせてやれ」との連絡もなされ、準メンバー扱いだったらしい。

警察では「48歳の暴走族メンバーというのは全国でも最高齢なのではないか」と分析する一方、「妻子もいる男がいったい何をやっているんだか」とかなり呆れているようだ。

《石田真一》

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