23人死傷事故、同乗者も泥酔状態を認識

自動車 社会 社会

宮城県警は23日、宮城県多賀城市内で飲酒を起因とする居眠り運転で25人を死傷させた26歳の男を業務上過失致死傷と道路交通法違反(酒気帯び運転)の容疑で送検した。

これに合わせるかたちで本格的な取り調べも開始しており、警察では飲酒量の特定を急ぎたいとしている。

宮城県警・多賀城署によると、問題の事故が起きたのは22日の午前4時15分ごろ。

多賀城市八幡1丁目付近の国道45号線で、左折待ちをしていた乗用車に赤信号を無視して進行してきたRVが衝突。乗用車を押し出すようにして前方の横断歩道に突っ込み、ウォークラリー形式の遠足に参加していた高校生約30人が直撃を受けた。

この事故でクルマの直撃を受けたり、弾き飛ばされた3人が頭などを強く打って死亡、4人が骨折などで重傷、16人が打撲などの軽傷を負っている。

その後の調べで、この男は事故が起きる7−8時間ほど前から知人5人と仙台市宮城野区内の飲食店で酒を飲み、その後に多賀城市内、仙台市青葉区内と、約2時間ごとの移動を繰り返し、酒を飲み続けていたことがわかった。

1軒目の店(宮城野区内)を出た時点ですでに酒気帯び状態だったとみられるが、男は自らクルマを運転して2軒目(多賀城市内)の店に向かった。この際、4人はタクシーで移動したが、事故当時も助手席に同乗していた27歳のトラック運転手の男性が一緒に乗っていたという。3軒目(仙台市青葉区)に出かけたのは、クルマを運転する男と、この男性だけだった。

男性は事故当時には「助手席で寝ていた」と供述。3軒目の店から出る際には2人ともかなり酒に酔っていたため、「運転代行を頼もう」と持ちかけたとも話している。しかし、最終的にはそのままクルマに乗車。男は男性を家に送るためにクルマを走らせ、そして事故を起こしている。

同乗していた男性は職業ドライバーであり、道交法を遵守せずに男の飲酒運転を下命・容認していた可能性もあることから、この男性への聴取も進めるとともに、刑事責任を問えるかどうかについても検討するとしている。

《石田真一》

【注目の記事】[PR]

編集部おすすめのニュース

教えて!はじめてEV