警官、自動車窃盗グループに拳銃を奪われる

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13日、岐阜県多治見市内の市道で、盗難手配の出ていたトラックを追跡中の警察官が外国人風の男たちに襲撃され、拳銃を強引に奪われる事件が起きた。拳銃は後日、奈良県内で発見されるが、過去に例のない事件だけに、一時緊張が走った。

岐阜県警・多治見署によると、事件が起きたのは13日の午後6時50分ごろ。

これに先立つ午後6時40分ごろ、多治見市三笠町付近の国道248号線をパトロールしていた同署・地域課のパトカーが、盗難手配の出ていたトラックを発見。サイレンと赤色灯を使用した状態で追跡を開始した。

トラックは約300mに渡って逃走したが、途中でハンドル操作を誤って脱輪。身動きが取れなくなった。

運転していた男はトラックを捨て、走って逃げようとしたことから、パトカーに同乗していた23歳の巡査がこれを追跡。200mほど離れた民家の駐車場で取り押さえ、身柄を確保した。

だが、この直後に別の男が巡査の背後から接近。巡査の頭を殴りつけるなどの暴行を行った。

巡査は拳銃を抜いて上空へ2発の威嚇発砲を行ったが、男はこれに動じることは無かった。男は巡査を突き飛ばし、さらには拳銃を奪い取るとそのまま近くに止めてあった軽自動車で逃走している。

巡査は直後に自分の携帯電話で「拳銃が奪われた」と報告。この際に2発の発砲を行い、残弾が3発あること。逃げた男たちの人相を報告している。巡査は格闘中に指の骨を折る重傷を負い、近くの病院に収容されて手当てを受けた。

制服のベルトと拳銃を結んでいる縄は引きちぎられていたという。

警察では拳銃奪取および強盗傷害事件として同署内に特別捜査本部を設置。300人態勢で捜査を開始したところ、翌14日に容疑者が逃走に使用した軽自動車を多治見市内で発見。

名義はすでに帰国した日系ブラジル人の名義だが、自動車窃盗グループの一員という疑惑のある別の日系ブラジル人の男が日常的にこのクルマを使用していたことも後に判明している。

拳銃は15日に奈良県山添村内にある郵便ポストに投函されているのが発見されており、容疑者がこれを使用するという懸念は払拭されたが、警察では容疑者の行方をなおも追跡中だ。

《石田真一》

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