渋滞監視の静岡県警ヘリが墜落

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3日、静岡県静岡市清水区内の住宅地に、上空から高速道路の渋滞状況を監視していた静岡県警のヘリコプターが墜落、パイロットや県警本部・交通規制課の課長職にある警視など、乗員5人全員が死亡する事故が起きた。

警察と国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会は墜落の原因を調べている。

静岡県警・清水署によると、事故が起きたのは3日の午後4時30分ごろ。静岡市清水区草薙3丁目付近の住宅地に、静岡県警・航空隊に配備されているヘリコプター「ふじ1号」が墜落した。

ヘリコプターは草薙川沿いの道路に隣接するアパートの屋根に接触した後、市道へ叩きつけられるように落下。燃料タンクに引火し、数度の小規模な爆発を繰り返しながら全焼した。

このヘリコプターは、航空隊に所属する59歳のパイロットが操縦。35歳の技術員の他、上空から高速道路の渋滞状況の監視を行うために県警本部・交通規制課で課長職にある49歳の警視など同課員3人も乗りこんでいた。

事故当日はゴールデンウィーク後半の初日ということもあり、普段はヘリコプターに乗ることのない交通規制課の幹部が同乗。視察を行っていたと警察では説明している。

隣の神奈川県でもゴールデンウィーク期間中に上空と地上を連動させた交通取り締まりの実施を表明しており、ヘリコプターを使うこと自体は珍しくないという。

墜落したヘリコプターは、イタリアのアグスタ社が製造した『A-109K2』という型式のもの。

本来は別メーカー製の「ふじ2号」(ユーロコプター社製『AS365N3』)を使って視察が行われる予定だったが、富士川町内にある航空隊の基地を離陸した直後に油圧系統の異常を示すランプが点灯。一度基地に戻って、機体を交換して再び離陸したとしている。

ヘリコプターはエンジンが停止した状態まま、直立するように落ちてきたという目撃情報もあり、警察と国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会では、機体を分析してトラブルの形跡がないがどうかを調べる方針だ。

《石田真一》

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