24日、大阪府東大阪市内で、出発待ちをしていたバスに男が乗り込み、運転手に刃物を突きつけて出発を強要するという事件が起きた。警察ではこの男を威力業務妨害の現行犯で逮捕している。
大阪府警・枚岡署によると、事件が起きたのは24日の午前11時50分ごろ。
東大阪市昭和町付近にある近鉄奈良線・瓢箪山(ひょうたんやま)駅前のバス停で、出発待ちをしていた近鉄バスが運行する路線バスに54歳の男が乗り込み、近くで待機していた48歳の男性運転手を呼びつけ、刃物を突きつけた上で「早く乗り込め、発車しろ」と強要した。
運転手は車外に脱出。近くにある同署の交番に飛び込んで、居合わせた警察官に助けを求めた。警察官と運転手がバスに戻った際、男は運転席に座っており、「早く発車しろ、八尾まで行け」などと叫んでいたが、警察官は刃物を取り上げた上で、男を威力業務妨害の現行犯で逮捕した。
取り調べに対し、この男は「死ぬために外国に行こうと思った」などと供述。最初にバスを乗っ取って八尾空港に向かい、次にセスナ機を乗っ取ってから別の空港へ。最終的には東南アジアの国へ行こうとしていたなどと供述している。
しかし、男の話の内容には支離滅裂な点も数多くあることから、警察では責任能力の有無についても慎重に調べを進めていく方針だ。