ひき逃げではなく転落…実母が放置

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今月17日、茨城県美野里町内の国道355号線で、20歳の女性がひき逃げされた死亡した事件について、茨城県警は23日、この女性の母親にあたる40歳の女を道路交通法違反で逮捕した。

車内で口論となり、50-60km/h程度の速度で走行中のクルマから飛び降りた女性を放置して走り去ったという。

茨城県警・石岡署によると、事件が発生した17日の午前3時ごろ。美野里町羽鳥付近の国道355号線を通り掛かったクルマのドライバーから「若い女性が路上に倒れている」との通報が寄せられた。

女性は近くの病院に収容されたが、頭を強打しており、意識が戻らないまま18日に脳挫傷などが原因で死亡した。

現場付近は夜間でも比較的交通量の多い道路で、女性の着衣にタイヤ痕などがみられないことから、ひき逃げではなく、走行中のクルマから転落した可能性も視野に入れて捜査を続けていた。

一方、この女性の母親にあたる40歳の女からは17日午前、「娘が帰宅しない」との通報が寄せられた。

2人は同じ飲食店で働いており、女の供述内容に不明瞭な点があることから警察が追及したところ、女は「帰りの車内で接客態度を巡って口論となり、娘は走行中のクルマから自分で飛び降りた」と供述した。

当時、クルマは50−60km/h程度で走行していたが、女は現場で停止することなくそのまま走り去ったという。警察では「運転者として必要な救護を怠った」として、道交法違反(救護義務違反)で逮捕。業務上過失致死容疑でも調べを進めていく方針だ。

調べに対して女は「たいした速度でもないので、大丈夫だと思った」などと話しているという。

《石田真一》

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